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熱血先生図鑑

  • 吾北分校に赴任して以来、これまで以上に地域で子供たちを育てる大切さを感じている。
    担当科目である理科を通じて、日常の現象から「なぜ?」「どうして?」と考える力、気づく力を育てられる教師を目指し、生徒一人ひとりと真剣に向き合う日々を過ごしている。

  •  農業実習では、生徒たちが育てた野菜を地域の皆さんに販売します。この地域は、自分で野菜を自給自足しているご家庭ばかりですが、それでも生徒たちが育てた野菜を買って下さいます。それだけ子ども達を大切に想っていてくれているということでしょう。そのことを生徒たちも感じているのか、地元での職場体験では「やるぞ!」という強い気持ちになるようです。こうした交流を経験している子どもたちは、大人たちからの指導を素直に受け入れることができるように感じます。環境が教育に与える影響について、私たちはもっと考察していく必要があると感じています。

  •  今から11年前、教師になったばかりの頃は保健部で働いていました。ある日、授業にも出たがらず、いつも先生に追い回されているような生徒が「先生、休ませてや」と保健室へ入ってきました。保健室には、やんちゃな生徒や悩みを抱えている生徒がよく集まってきます。いつもなら一喝して追い返す養護の先生が、この日に限ってはその生徒の顔を見て「えいで、休んでいきや」と一言。生徒はベッドに潜り込んだのですが、ものの3分もしないうちに「やっぱり授業に行くわ」と教室へ戻っていきました。養護の先生はほんの一瞬の雰囲気から何かを感じ取って、今日は受け入れようと判断したようです。普段から一人ひとりの生徒と正面から向き合っているからこそ、生徒の心の動きに気付けたのだと思います。その時に「こんな先生になりたい!」と自然に思えました。この時の感動が、「何気ない生徒との関わりを大切にする」という私の教師としての想いの原点になっています。

  •  生徒が自分でやってみたいと言ったことは、全力で受け止めるようにしています。そして、今の自分に何ができるのか、まずは生徒自身に考えてもらいます。考えれば考えるほどにいろいろな選択肢が出てきますが、どの道を選ぶのかは生徒自身。どんどん迷えばいいと思います。最終的に自分で決めることが大事ですからね。中には「これ!」とやり方を決めてくる生徒もいます。そんな時には、別の選択肢を示してみたりして、「ほんとにそれでいいの?」「それでも考えは揺るがない?」と深く考える機会を与えるようにしています。社会で生きるということは、自分で自分の道を決めること。最終的に自分で選んだ道だからこそ、「責任感」や「信念」、「諦めない心」が生まれるのだと思います。安易に考えることをやめたり、妥協したりせず、とことんまで可能性を追究してみることが大事です。そうやって正しい判断ができる練習を積ませてあげることこそ、私たち教師の務めです。