学生対談


企業担当者さんの熱いお話を聞いたらどの企業にも参加してみたくなって迷いました

  • 山本:ここ数年、県内大学の県外出身者の割合がかなり増えているそうですね。一方で、県内出身者はどれくらい高知で就職できているのでしょうか。
    久保:現在、本学の県内出身者は30%弱、そのうち約半数は県外へ就職しています。県外出身者が高知に就職するケースもありますが、大学全体としての県内就職率は約15%です。高知で働きたいという学生も多くいますが、福利厚生や給与水準だけに注目すると、どうしても都会に目が向きがち。特に専門知識を活かし大企業で活躍したい大学院生や、東京に本社が集中するIT系企業志望の学生の多くは、都市部での“就活”が中心となっているようです。
    山本:離職率についてはいかがですか。経営者としては、

  • とても気になるところです。
    久保:全学的な調査はできていませんが、卒業生の就職先企業様に状況を伺うと、既に退職したとの回答をいただくことも少なくありません。理由は様々ですが、総じて「働く」ことへの覚悟が弱いように感じます。就職するということを覚悟する前に、内定を取ることが目的になっている。5年や10年前はひっきりなしに就職支援室に学生が相談に来ていましたが、今はインターネットが就職支援をする時代。何でも自分で判断しなくてはいけない割に、その判断基準を持ち合わせていない学生が増えたように思います。「何の為に就職するのか」という目的軸がないということかもしれません。


企業担当者さんの熱いお話を聞いたらどの企業にも参加してみたくなって迷いました

  • 山本:インターネットが就職活動の中心になってきているようですが、私は家族にこそ就職の相談をして欲しいと思います。社会の先輩でもある家族と充分なコミュニケーションも取れないのに、会社に入って人間関係を築くのは難しいでしょう。同じ屋根の下で家族にLINEでメッセージを送るという話も聞くし、そんな調子では入社どころか就職活動自体も難しい。長年関わってきた家族こそ我が子の能力や特徴を一番わかっていますから、ぜひそういった意見も参考にして欲しいですね。
    久保:もちろん、子どもの将来を一番心配しているのは親なのですが、せっかく学生が自分で考えて就職活動をしても、親が「この業界はダメ、あの会社はダメ」と口を出し過ぎるケースも少なくないようです。親の労働観を押し付けてしまい、かえって就職先に迷うという声も聞きます。

  • 山本:確かに、もっと心の根っこの部分で親子が理解し合えていれば、そのような一方的な意見を言うことがなくて済むのかもしれません。私の場合は、実家が企業経営をしていることもあり、親も私自身も、高知で学び働くことが大前提になっていました。ですので、県外に出ようと思ったことは一度もありません。住めば都と言いますが、私には高知こそが「都」。ここには家族や親戚と安心して暮らせる基盤があり、素晴らしいパートナーやスタッフと支え合い力を発揮できる。「都会には仕事がたくさんある」「都会の方が楽に稼げる」と親が言えば、子どもはその通りに就職します。しかし、いざ親が歳を取ると「地元に帰って老後の面倒を見て」というのは、おかしな話。しっかり家族と就職のことを話し合って欲しいです。


企業担当者さんの熱いお話を聞いたらどの企業にも参加してみたくなって迷いました

  • 山本:仕事は自分の夢を実現する手段。仕事にやりがいを見出し、いかに幸せな人生を送るかが大切です。そして幸せな人生には、家族との関係の充実が不可欠だと思います。独身は気楽で自由だけれど、どうしても自分本位で自己満足に陥りがち。家族がいるからこそ仕事を頑張れるし、困難を乗り越えることで人は成長するのです。当社のインターンシップ生には「どこ」で「誰と」暮らすかを意識して就職活動をして欲しいと伝えています。自分の人生をどう切り拓いていくかを考えてもらうのです。県外で就職したら、家族が歳を取ったときどうするのか。高知にいればすぐに手を差し伸べることができるかも知れない。そんな風に、具体的に将来をイメージして欲しいと思います。私は生まれ育った土地だからこそ、心身ともに充実した生活が送れるのではないかと思っています。
    久保:私は大学卒業後に東京で就職し、10年間働きました。しかし、仕事は充実しても、その地で子どもを育て一

  • 生を過ごすことがどうしてもイメージできず、時が経つにつれ改めて高知の良さを実感し、Uターン転職を決意しました。東京出身の人から「東京のために」という想いはあまり聞きません。「地元のために」というのは、田舎に行くほど強いように思います。昔は都会でしか手に入らないものがたくさんありましたが、今はインターネットで物も情報も都会と同じように手に入る時代。でも、田舎でしか手に入らないものは今も確実にあります。自分にとって「幸せな人生」とは一体どんなものか、就職活動を機に一度真剣に考えてもらいたいですね。
    山本:学生には、結婚や子育て、リタイア後など、将来のことを考えて就職活動をして欲しいです。一度きりの人生だから、なりゆき任せで生きるよりも、色々なことに挑戦しながら力強く生きて、その生き様を子どもたちに見せる。どんな人生を送りたいか、あらかじめ考えておくことが大切なのではないでしょうか。