「ウラ学のススメ」は、高知ケーブルテレビの自主制作番組「Kochi on TV!」の1コーナーとして放映されています。5~10分と短い番組ですが、四国四県、大阪や兵庫などを含む約88万世帯で視聴することができます。
 熱いこだわりや秘めた努力をしていそうな企業を選び、高知ケーブルテレビの担当者に提案するところから番組制作は始まります。企業への取材依頼や打ち合わせ、番組構成表の作成など、撮影や映像編集以外は私たち学生が主体となって行います。撮影指示をするディレクターとシナリオライター、レポーターと役割を分担して、みんなで意見を出し合いながら3ヵ月に1本のペースで制作しています。



 私が初めて取材したケンシヨー食品株式会社は、調味料を製造する会社で、高知の野菜と果物を贅沢に使用した濃厚ソースが有名な会社です。
 「ダラダラ喋るなっ!」、取材をお願いする電話で一喝され、衝撃の出逢いとなったのが社長の町田直明さん(現㈱ケンシヨー代表取締役)。「そんなんじゃ社会で通用せんぞ!」と厳しく叱責されてビビりまくりの私。企業のトップと話すという緊張感が仇となり、自信のない散漫な話し方をしてしまいました。忙しい最中に対応してくださる相手に感謝、配慮し、要点を絞った伝え方をすることが大切だと学びました。
 番組制作が一段落した頃に誘っていただいた食事会の席で、町田社長から「あなたの成長ぶりに私は期待している。将来が楽しみだ。」という激励の言葉をいただきました。反省ばかりの毎日だったこともあり、涙が出るほど嬉しかったのを覚えています。さらに、「ウラ学同好会」の活動がより良いものになるよう指南してくださり、「土佐まるごと社中」という産学官民の集まりで私たちの活動を発表する機会もつくってくださいました。単に取材を受けるだけではなく、私たちのことを真剣に考え、成長できる場を与えてくださったのです。現状に満足せず、常に上を目指すその生き方は人生のお手本。今では一番の理解者であり、私たちの応援団長だと思っています(笑)。



大学のテスト明けと契約農家の方を取材する日程があたってしまいました。テスト勉強と取材準備で目が回るほどの忙しさ。しかし、ウラ学の活動は取材相手があってこそ。自分の都合ではなく、相手の都合を優先することの大切さを学ぶ機会となりました。学生メンバーだけだと「まぁ、いいか」と適当に流しがちな活動も、企業の皆さんと関わることで何事も簡単にはすませない粘り強さと責任感が養われたと感じています。
 こんなことを話している私ですが、以前までは何かにつけて自信がなく、ウラ学を辞めようと考えたのも一度や二度ではありません。しかし、ケンシヨー食品さんの番組制作をやり遂げたことが大きな自信になり、現在はやる気で満ちあふれています。