当社は、イエローハット創業者の鍵山秀三郎さんのトイレ清掃活動に強く感銘を受け、15年前に「高知掃除に学ぶ会」を発足しました。その目的は、掃除を通して「感謝・感動・気付き」の3つの心を磨くこと。ベテラン社員とインターンシップ生がペアになり、中学生とトイレ掃除をします。最初はトイレ掃除に難色を示した生徒たちも、やがて便器に顔を近づけ一心不乱に磨く姿が見られます。それもこれも、ベテラン社員の真剣な働きかけがあってこそ。インターンシップを終えて、西村さんは「自ら行動を起こす」意識が芽生えたようです。大人たちが汗を流して頑張る背中を見て、学生たちが何かに気付き、成長の糧としてくれたら嬉しい。そんな彼らから、我々社会人も学びを得ているのです。




 私は梼原町出身で、静岡県の大学に進学しましたが、卒業後は高知で就職すると決めていました。両親が地元で営む日用雑貨店を、一人っ子の私がいずれ継ぎたいと考えたからです。そのための知識と技術を身につけようと、地元高知のホームセンター「マルニ」を運営する当社に就職しました。当社会長の二神昌彦は、「都会では物質的に贅沢な暮らしができても、心まで贅沢になるとは限らない。人生の最期に幸せだったと思えるのは、高知の暮らしが一番ではないか」と常々語ります。私も高知に帰ってきて本当に良かったと思います。自然の中で子育てができ、食べ物も美味しく、毎日がとても幸せです。




 インターン生同士の会話もなく、無言で過ごした初日。イエローハットで社員として働く同級生が、高校時代とは違い頼もしくイキイキ働く姿を見て痛感した自分との差。このままではダメだと、店舗研修では自ら仕事を探すことに挑戦しました。社員の皆さんの仕事中の真剣な眼差しと、休憩中のリラックスした雰囲気。そのメリハリは、「車の整備は人の命を預かる仕事」という責任と信念の現れ。これまでの「仕事=収入を得る手段」という考えが変わり、お客様のために働く人たちの格好良さに気付くことができました。
 最終日のトイレ掃除では、自分の働きかけ次第で消極的な中学生が変化し、懸命に掃除する姿を見て、真剣に相手に向き合えば心が通じると強く実感。「なぜトイレ掃除が大切か」という疑問も、使う人の立場で接することがお客様の心に寄り添うサービスに不可決だとわかりました。