• 社長の情熱が人を引き寄せる!?

     国の天然記念物第一号。世界でここ高知県須崎市安和にしか生息しないという珍しい植物、虎斑竹(とらふだけ)。虎模様が美しいこの竹を生かした個性的な商品作りと、顧客の立場に立ったきめ細やかな対応で世界中に根強いファンがいる企業、それが『竹虎』だ。
     「マッチングセミナーでの山岸社長のプレゼンがとにかくインパクトがあって(笑)、作務衣姿で熱く語る山岸社長に惹かれて、迷わずブースに会いに行きました!」と話すのは岡田侑子さん。インターンシップを受け入れる企業から直接その想いを聞けるのがマッチングセミナーの魅力。山岸社長の放つメッセージにひたむきな情熱を感じ、飛び込む勇気に繋がったはずだ。
     「私の学校は愛媛なので、インターンシップの間は高知市内に住む兄の所から通いました」そう話してくれたのは和田華奈さん。「就職活動中に竹虎さんと出会って、一度見学にお邪魔したんです。その時、今度インターンシップがあるから参加しませんか?と声をかけてもらい、企業研究を深めるいい機会だなと思って、参加を決めました」県外からの就職活動は苦労も多い。企業研究で何度も行き来するよりも、社内の様子をじっくりと観察できるインターンシップは有効な時間の使い方だろう。
     グラフィックデザインを学んでいる近森菜都美さんは「私は今年の春に内定を頂きました。入社前の研修を兼ねてインターンシップに参加させてもらっています」彼女が竹虎と出会ったのは就職セミナー。山岸社長の思いがギュッと詰まったホームページとその人柄に惹かれ「今まで学んだことをここで活かしたい!」と強く思えたと言う。
     同じく内定者の中村明日香さんも山岸社長の人柄が志望の決め手になった。このようにきっかけは様々だが『竹虎』山岸社長独特の情熱が呼び寄せた、学生4人の挑戦が始まった。

  • 学生と社会人の違い…それは責任感
    成長のカギは『お客様』という存在

     「うちの実家はほうれん草を作っている農家です。お客様が調理し易いように形を揃えたり泥を落としたり、とことん手間をかけて出荷します。そこまでしなくちゃいけないの?と正直思ったこともありましたが、竹虎さんでの体験を通して、お客様に喜んで使ってもらいたい!という生産者の想いを実感できました。これほどお客様のことを強くイメージしたのは初めて」と話す和田さん。 大きな収穫があったようだ。
     「とにかく色々なことを吸収して帰ろう!って決めていたんです。はじめの頃は作業することで精いっぱい…。でも後半は手を動かしながら周りが見えるようになって視野が広がった時、ちょっと成長できたかなって」そう振り返る中村さん。商品の梱包作業をしながらも、熟練のスタッフから仕事のコツをつかもうと、電話の応対に耳を傾けたりアンテナを張って臨んだそうだ。その梱包作業にも『竹虎』のひと工夫がある。梱包スタッフの顔写真と名前入りのカードを商品と一緒に郵送するのだ。もちろんインターンシップ生の顔もお客様のもとに届けられた。中村さんは続ける。「送る側は顔が見えることで責任感が生まれ、お客様は送ってくれた相手の顔が分かることで安心される。竹虎の朝礼で何度かお客様からの『感謝の手紙』が紹介されていましたが、それを聞くたびに、これは商品の魅力だけじゃなくて、スタッフの想いがお客様に伝わるからこそ『使ってみて本当に良かった』って言ってもらえるんじゃないかって思いました」

    作業から仕事へ
    インターンシップで得た心の変化

     岡田さんに聞いてみる。「宛名書きをしたんです。自分がお客様ならどう感じるか?そんなことを考えながら、心を込めて丁寧に書きました。お届け先にいるお客様を想像しながらの宛名書きは、とてもワクワクして楽しかったです」
     『お客様』という存在。そこから生まれる心の変化は近森さんの言葉からもうかがえる。「私はレジのアルバイトをしています。以前はスピードばかり意識して作業的でしたが、今ではお客様の表情や、会話することを意識するようになりました。お客様のことを考えて動くことで、作業が『仕事』になるんじゃないかな、とそんな風に感じています」
     そう語る近森さんをうなずきながら見守る3人。きっと想いは一緒なのだろう。